繰り上げ返済は活用しないと損!
先日予告したとおり、今回は住宅ローンの繰り上げ返済についてお話ししたいと思います。
繰り上げ返済をうまく活用すれば、大きな節約効果が期待できるんです。
繰り上げ返済は早いほどおトク
繰り上げ返済は、お金に余裕があればぜひ活用したいシステム。その理由は、繰り上げ返済するとその分の利息を払わなくて済むからです。
ローンの支払いには、元金の返済に充てられる部分と、利息にあてられる部分があります。一般的な支払い方法である「元利均等返済」という払い方だと、支払いが進むにつれて、利息にあてられる部分が徐々に減っていきます。
そのため、早い時期に繰り上げ返済をすれば、その分払わなくて良い利息も大きいのです。
その効果を確認するために、以下の条件でシミュレーションしてみました。
借り入れ金:2,800万円
借り入れ期間:35年
金利:1%
繰り上げ返済する金額:200万円
繰り上げ返済する時期 | 5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 |
減らせる支払い額 | 660,611円 | 532,622 円 | 410,692円 | 294,578 円 |
5年目に200万円の繰り上げ返済をすると、66万円もの節約効果が得られるのです。また、繰り上げ返済する時期が遅くなるにつれて、節約効果が小さくなっているのも分かると思います。
住宅ローン減税は繰り上げ返済のチャンス
繰り上げ返済がおトクというのは分かっていても、そんな余裕ない!というご家庭も多いことと思います。そこで活用したいのが、住宅ローン減税で返ってくるお金。
住宅ローン減税とは、住宅ローンを借りている人を対象に、所得税と住民税が控除されるという制度です。この制度で返ってくるお金は、10年間でなんと最大で200万円。
200万円を10年後に繰り上げ返済に回せば、53万円もの利息を払わなくて済むのです。
もちろん、いざという時のために現金を持っておくことも必要ですが、ある程度貯金があると言う方は、住宅ローン減税などで浮いたお金を、積極的に繰り上げ返済に充てることをお勧めします。